日本の再生可能エネルギーの導入は海外主要国と比べて進んでいるの?

    これまでのFIT制度による支援や系統整備等の取組みを通じて、再エネの導入量は電源比率でみると2012年度の9%から2020年の21.8%にまで拡大しました。

    下表の9ヵ国を対象とした国際機関の分析によれば、2020年の再生可能エネルギーの導入状況は、水力を含めた場合、水源の豊かなカナダが68.8%で最も導入が進んでおり、日本は21.8%で9ヵ国中第8位となっています。水力を除いても、イギリスが第1位(42.6%)、第2位がドイツ(42.2%)、第3位がスペイン(31.8%)、第4位がイタリア(25.3%)、第5位が中国(15.2%)となり、日本は第8位(12.4%)となっています。既に40%を超えているイギリスやドイツなどに比べ、大きな差があります。

    このように、日本の再エネ導入量は水力を除いても世界第8位となっていますが、このうち太陽光発電量では世界第3位となっています。発電電力量について、この8年間で3倍という日本の増加スピードは、世界トップクラスと評されています。日本では太陽光が主力ですが、海外主要国では風力(水力を除く)が主力となっているのが特徴です。また、イギリス、ドイツに加え、フランスも2030年までに再エネ比率を40%以上に高めるという政策目標を打ち出しています。

    わが国でも、昨年12月の経済産業省の審議会や政府の成長戦略会議では、カーボンニュートラルの実現に向けて、「2050年には発電量の50~60%を再エネで賄うことを、議論を深めて行くにあたっての一つの参考値とし、今後の議論を進める」と明記されました。その具体化に向けては多くの課題がありますが、再エネは世界で加速する脱炭素化の主役として期待されています。

再生可能エネルギー導入状況の国際比較(2020年)
※画像クリックで拡大します。

出所:IEA資料により日本エネルギー
プランナー協会が作成




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