【全般】5、埋蔵量とは?

   独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEG)によると、埋蔵量とは「貯留岩(油・ガス層)中に存在する石油・ガスの量をいい、埋蔵鉱量あるいは単に鉱量」と定義しています。埋蔵量は、原始埋蔵量と確認可採埋蔵量(確認埋蔵量ともいう)に大別されます。前者は生産開始以前に存在していた油層、ガス層内の原油・ガスの総量を指し、後者は油田、ガス田を実際に開発している場合、適切な技術・経済条件において、今後採収可能な油・ガスの量のことをいいます。私たちがあとどのくらい石油やガスはあるのだろうと考える時、可採年数という指標が用いられます。ある年の年末の確認埋蔵量をその年の年間生産量で割った数値のことです。探査や開発技術の進歩で確認埋蔵量が増え、生産量が抑制されれば、可採年数は延びることになりますね。

   ここで最新の2019年の確認埋蔵量を「BP統計2020」で調べてみましょう。

   2019年末時点の石油の確認埋蔵量は2,446億トン(1兆7,339億バレル)。2018年末からは0.1%の微減でした。確認埋蔵量が多い国は、1位がベネズエラの480億トン、2位がサウジアラビアで409億トン、そして3位がカナダの273億トンでした。可採年数は49.9年です。

   同時点のガスの確認埋蔵量は198.8兆立方メートル(立米)。前年から8.6%増えました。確認埋蔵量はロシアが最も多く38兆立米、次にイランの32兆立米、カタールの24.7兆立米と続きました。可採年数は49.8年でした。

   石炭はどうでしょう。確認埋蔵量は1兆696億3,600万トンで、最も多い国は米国で2,495億3,700万トン、2番目がロシアの1,621億6,600万トン、3番目が豪州の1,490億7,900万トンでした。可採年数は132年に達しています。

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