【石炭】4、石炭の安定調達

    前回のクイズで学んだように、石炭を利用する際、二酸化炭素(CO2)などの地球温暖化ガスを大量に発生させるという問題があります。しかし、日本を含む多くの国で、発電用や製鉄用として石炭が利用されているのが現状です。いますぐに石炭の利用を完全にストップするのは現実的ではありません。新しい燃料や技術の到来を待つ間、私たちはもうしばらく石炭を上手に利用する必要があるのです。

    石炭をほぼ輸入に頼る日本では、海外から安定して調達し続けることが欠かせません。既に学んだように、現時点での主な輸入元は豪州、ロシア、インドネシア、カナダといった国々ですが、供給国の多角化を進める必要があります。地理的には遠いですが、南米コロンビアや南アフリカといった産炭国が候補として挙げられそうです。また、発熱量が低いといった低品位の石炭を、有効に活用する技術なども重要になるでしょう。

    また、産炭国では、政府や一部の資源メジャーと呼ばれる巨大企業が権益を独占・寡占しているケースも数多く見られます。こうした政府や企業と良好な関係を維持していくことも、安定調達にとって大切なことといえるでしょう。

はい、ここでおさらいクイズです。

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