【石油】9、住民拠点サービスステーション(SS)とは?

    「住民拠点SS」とは、資源エネルギー庁で指定されている、自家発電設備を備え災害などの停電時にも、地域住民に給油できるガソリンスタンドのことです。

    災害が起こった時も、可能な限り地域住民に給油を継続的に供給する事を目的としています。全国のガソリンスタンドの中から、公募などにより国に選定され、地域に偏りのないよう、全国に配置されています。

    通常ガソリンスタンドでは、地下タンクから各燃料油を、電動ポンプでくみ上げて給油しています。しかし災害などで停電になると、電動ポンプが停止してしまい、給油ができなくなります。

    東日本大震災時は、停電により多くの店舗が休業となりました。営業が継続できた店舗でも、手動で給油を行ったため、1台への給油が10分以上かかることもあり、ガソリンスタンドが大渋滞となりました。また、多くの被災者が、営業している数少ない店舗へ殺到したため「給油制限」も行われました。

    「住民拠点SS」では、災害などで停電になっても給油ができるよう、自家発電設備や大型タンクなどを整備しています。平常時は、通常のガソリンスタンドですが、災害時でもガソリンや灯油などの供給を安定して継続できるような設備があるガソリンスタンドが「住民拠点SS」となります。今後このような「住民拠点SS」の整備拡大が重要となってきます。


    2020年12月1日時点で、全国約30,000箇所のSSのうち、8,617ヵ所が住民拠点SSとして整備されました。全国SSの29%が該当します。政府は今後全国15,000ヵ所の整備を目指しています。

    都道府県別でみると、最多は、北海道(859ヵ所)、次いで鹿児島県(348ヵ所)、愛知県(323ヵ所)、長野県(299ヵ所)、茨城県(277ヵ所)となっています。住民拠点SSが100カ所を超えるのは37都道府県にのぼります。

住民拠点SS(イメージ図)
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(出所)資源エネルギー庁資料



住民拠点SS都道府県別箇所数
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