天然ガスは中東、欧州、ロシア、北米、中南米、アジア、アフリカと幅広い地域に埋蔵されていることが確認されています。埋蔵されている天然ガスを開発、生産して世界各国で消費します。
天然ガスの2019年の生産量は北米、ロシア、中東、豪州で世界の3分の2を占めています。生産された天然ガスは大きく分けて二つの方法で消費地へ運ばれます。ひとつは地上、地下、海底に設置されたパイプライン。もう一つの方法は船です。マイナス162度の低温で液化天然ガス(LNG)に変え、体積を気体のおよそ600分の1まで小さくして船で運びます。欧州、ロシア、北米などは生産地から近いため、パイプライン輸送が一般的です。でも、日本などの産地から遠い国への運搬はLNG輸送が主流です。
2020年の財務省がまとめた日本へのLNGの国別輸入量では、豪州が39.2%、マレーシアが14.2%、カタール11.7%を占めました。ロシアからは8.2%、米国からは6.3%でした。