【ガス】7、都市ガスはどの程度クリーンか?

    日本の家庭で使用している都市ガスは主に、輸入した液化天然ガス(LNG)を再気化して熱量を調整した後、導管を通して供給されています。都市ガスはメタンを主成分としており、地域により差異はありますが、メタンの含有量は89~90%、熱量は1立方メートルあたり約45メガジュール(1万750キロカロリー)となっています。

    この都市ガスは、化石エネルギーのなかでも二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの排出量が少なく、比較的クリーンなエネルギーとされています。ガスコンロや給湯器など家庭で使用されるほか、工場のボイラー、冷暖房の空調用や発電用などにも使用されるなど用途は多岐にわたっています。

    では実際に都市ガスは、燃焼時にどのくらいのCO2を排出するのでしょうか。一般には、1メガジュールの熱量を得るために都市ガスを燃焼した場合のCO2の排出量は、石炭に比べ約50%、ガソリンや重油に比べ約30%少ない水準となります。クリーンなエネルギーといってもCO2の排出量がゼロではないようですね。しかし、政府が目標としている2050年のカーボンニュートラルに向け、これら化石燃料の使用を減らしCO2の排出量を段階的に削減していく移行期には、代替として都市ガスの需要は高い水準に留まるとの見方が多いようです。

ではおさらいクイズです。

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