【ガス】9、日本でも天然ガスが生産されている

    日本の都市ガスの大半は、輸入した液化天然ガス(LNG)を気化して使用されていますが、日本国内でも天然ガスが生産されており、品質を調整したうえで都市ガスとして一般家庭用や化学工業用として使用されています。

    日本の天然ガスは主に、新潟県、千葉県、北海道、秋田県、宮崎県など7道県で生産されており、2019年の生産量は年間約25億立方メートルとなりました。これは日本国内で使用された都市ガスの約2.3%に相当し、現在でもおよそ2~3%で推移しています。このうち新潟県と千葉県の天然ガスの生産量が多く、国産天然ガス全体の70~80%を占めています。

    日本の天然ガスは、地殻に蓄えられた構造性天然ガスが約80%、残り20%が地下水に溶解している水溶性天然ガスです。採掘された天然ガスの多くは、導管を通してその地域の都市ガス会社へ供給されています。新潟県で生産される天然ガスの一部は、パイプラインを通して埼玉県や東京都などへ供給されていますが、大半は天然ガスが生産される地域で消費されます。このため、天然ガスが生産される地域では、都市ガスの原料に使用される国産天然ガスの占める割合が他の地域に比べ高くなる傾向にあり、新潟県で約6割、千葉県では2~3割となっています。日本の天然ガスは、生産量が少なく、導管整備が整っていないこともあり、地産地消の色合いが濃くなっています。

ではおさらいクイズです。

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