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世界シェール開発=カナダと中国で大規模なオイル埋蔵層を発見

カナダや中国で最近、大規模なシェール(タイト)オイルの埋蔵が発見されている。これら2カ国はもともと、シェールガス・オイルの埋蔵量が豊富とされてきただけに、今後、商業ベースに乗るようなシェール開発に結び付くかが注目される。

 

カナダの国家エネルギー委員会(NEB)と、ノースウエスト準州(NWT)の地質調査所はこのほど、NWTマッケンジー・プレイン中部のキャノル、ブルーフィッシュの2鉱区で、シェールオイルの推定埋蔵量が約2,000億バレル存在すると発表した。このうち、キャロル鉱区が約1,460億バレル、ブルーフィッシュ鉱区が約460億バレルという。

現時点で商業ベースに乗るかは不明としているが、仮に全埋蔵量の数%が回収可能とすれば、可採埋蔵量が約70億バレルとなる見通しだ。これは、米ノース・ダコタ州のバッケン地区のシェール埋蔵量に匹敵する。サイト『グローブ・アンド・メール』は5月23日、NWTのエネルギー相であるデーブ・ラムゼイ氏の「大規模な数字だ。(NWTに)風が吹いてきた」とのコメントを紹介するなど、大規模なシェールオイル発見のニュースを大々的に報じた。

一方、中国ではこのほど、中国石油天然ガス集団(CNPC)の子会社である中国石油天然気(ペトロチャイナ)が、陜西省の長慶油田で、中国最大級となるタイトオイル7億3,000万バレルの埋蔵を発見したと発表。米エネルギー情報局(EIA)によると、中国は世界最大のシェール資源の埋蔵量を誇る。ただ、地質構造が複雑なため、開発事業が難航してきたのも事実だ。シェールガス生産見通しで、中国は昨夏、2020年までの生産目標値を2012年に設定した年産600億~800億立方メートルから同300億立方メートルへと、大幅に下方修正したほどだ。

ところで、中国でシェール開発を積極的に展開していた、英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェルは1年ほど前、陝西省でのシェール開発をタイトオイル・ガス開発に転換する方針を示していた。

2015.06.03