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イスラエル政府=リバイアサン天然ガス田の独占開発で2社を認可へ

イスラエル政府はこのほど、同国沖合のリバイアサン天然ガス田の開発に関連し、米ノーブル・エナジーとイスラエルのデレク・グループに独占開発を認可することを決めた。政府側には、昨年以降、着工が遅れていた同ガス田の開発事業を早期に開始したいとの意向が働いたようだ。
 イスラエル政府は、上記2社を認可した代わりに、タマル天然ガス田などの売却を要求している。タマル天然ガス田では、デレク・グループが保有する全権益(45.32%)を売却、ノーブル・エナジーが36%から25%に保有比率を減らすことが予定されているという。2015年6月25日付のサイト『エルサレム・ポスト』などが伝えた。
 リバイアサン天然ガス田は2010年に発見された。このガス田は、地中海沿岸に位置する都市ハイファから47キロメートル離れた、海底1,645メートルに位置する。当初、天然ガス埋蔵量が17兆立方フィートと推定され、イスラエルが必要とする100年分に相当する天然ガスの供給が可能とされ、国内外の注目を一気に集めた。
 その後、探査を重ねる度に埋蔵量が増加。リバイアサン天然ガス田で実施した最新の調査では、ここのガス埋蔵量が21兆9,300億立方フィートとなり、前回調査の18兆9,100億立方フィートから約16%増加したと、米コンサルティング会社のネザーランド・セウォール&アソシエーツ(NSAI)が発表済みだ。
 他方、タマル天然ガス田は2009年にイスラエル沖合で発見された。ハイファから約130キロメメートル離れた海底約1,500メートルに位置する。天然ガス埋蔵量は10兆立方フィートで、イスラエルの国内消費の数10年分に相当するとされる。2013年3月末、約4年間の開発工事が完了した。
 米エネルギー情報局(EIA)などのデータによると、リバイアサンを含むイスラエル全体の2014年の天然ガス埋蔵量は35兆立方フィート。約10年後、イスラエルは世界第7位の天然ガス産出国に躍り出ると予測されている。

2015.07.08