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イラン(1)=核問題協議で最終合意、外資系企業が制裁解除後に向け始動

2015.07.16

イランの核開発問題をめぐる同国と欧米など6カ国との協議が14日、包括解決策で最終合意に達した。経済制裁の解除を見越してか、イランが石油・天然ガス市場に復帰した場合を想定し、イラン政府や外資系企業がすでに動き出している。

 

2015年3月、イランは国際石油市場への復帰に向けて布石を打ち始めていたようだ。大型タンカー(VLCC)15隻を確保し、核協議が佳境に入った6月に、ペルシャ湾で原油4,000万バレルを積み込んでいたというニュースが伝わったほどだ。

この情報を裏付けるかのように、イランのザンギャネ石油相は6月初旬「約半年で日量100万バレルの原油生産が可能だ」と強調した。市場関係者の間では、経済制裁の解除を見込んでの発言と受け止められた。その後、イランがエネルギー分野で、積極的な投資を行う予定であることが、ロイター通信やイラン国営通信など、現地からの報道で明らかとなっていく。

まず、イラン西部のケルマンシャー製油所が、精製能力の拡大・品質改良プロジェクトの検討に入ったという情報だ。精製能力を現行の日量2万バレルから同4万バレルに拡大し、高品質のガソリン製造を目指すという。投資額は4億4,650万ドルを見込む。6月8日には、イラン最大規模となるシーラーフ製油所(精製能力は日量50万バレル規模)の起工式が、同国南部のサウス・パース・ガス田に近いアサルーイェで行われた。

イランは6月10日、中国とインドネシアと共同でジャワ島に重質原油を処理する製油所(精製能力は日量15万バレル)を建設する計画で最終合意。イランが重質原油を供給、中国が資金提供する。イランにとり、国外に製油所を建設することで、原油の長期供給先の確保につながる狙いがあるとされる。

天然ガス関連では、イラン国営ガス会社(NIGC)が、同国西部のムバラク山からペルシャ湾を経由してオマーンのソハール港まで陸上と海底をつなぐ天然ガス・パイプラインの企業化調査(FS)を請け負う企業を選定したと発表した。

また、イラン石油省の幹部が、石油化学製品の生産を年ベースで1億1,000万トンに引き上げ、中東地域で最大規模の地位を目指すと発言した。仮に西側諸国の経済制裁が続いたとしても国内金融機関からの融資で実現できると、強気の姿勢を貫いていた。