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中国=山東省政府が安全対策に本腰、石化設備に停止命令も

山東省政府は9月に入り、石化設備の新規建設プロジェクト審査を一時停止した。また、すでに建設した新規設備に対しても、安全面や汚染処理で問題を抱えている企業については、稼働停止命令を下した。さらに既存の企業についても、▽危険性がある▽エネルギー消費が多い▽生産効率が低い▽老朽化している-こうした設備の閉鎖または1年以上の稼働停止を命じた。稼働停止中に安全面など問題個所を改善することを求めている。

 

同政府がこのような命令を下した背景には、8月に山東省の淄博市と東営市で化学工場が1社ずつ爆発事故を起こしたことがある。同12日に天津港で大規模な爆発事故が発生したことも一因に挙げられている。

 

この政策は、現在、建設中の新規プロジェクトや、すでに建設されている新規設備の稼働にも影響が出ている。関係者によると、山東地域にある多くのポリプロピレン(粉料)工場が稼働を停止しているほか、8月中旬ごろに新規稼働した烟台万華のプロピレンオキサイド(PO)および川下設備も停止しているという。さらにQixiangtengdaの新規ブテン脱水素設備なども稼働を停止したようだ。このほかにも多くの小規模設備が停止していると伝えられる。これら設備の稼働停止は原料の供給余剰につながる見通しだ。

2015.09.18