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カナダ事情=ネクセンにPL操業停止命令、コノコが油砂の生産開始

カナダにおける最近のエネルギー事情を紹介する。企業などが発表した案件を時系列に追ってみた。

 

加アルバータ州エネルギー規制局(AER)は今年8月末、加ネクセンがロング・レイクのオイルサンド(油砂)施設と、パイプラインの補修・監視業務を怠ったとして、同州北部の95本のパイプラインの操業停止を命じた。8月29日付のサイト『グローバル・ニュース』などが報じた。

 

9月1日には、加石油・天然ガス開発企業のペン・ウエスト・ペトロリアムが400人の従業員及び請負業者の削減を発表した。人員削減数は、全体の35%に相当する。他方、コノコフィリップス・カナダも同日、従業員400人、請負業者100人の計500人を削減すると発表。両社とも昨年来の原油安に回復の兆候が見られないとし、人員削減に踏み切ったという。カナダ石油生産者協会(CAPP)によると、アルバータ州では、今年に入ってからのエネルギー業界の人員削減数が3万5,000人(8月末時点)に達したという。

 

一方、コノコフィリップスは9月1日、加アルバータ州北東部のアサバスカ鉱区の「サーモント2オイルサンド」プロジェクトで、油砂の生産を開始したと発表した。生産量は2017年に日量11万8,000バレルを目標に、2010年から生産を開始している「サーモント1」と合わせ、日量15万バレルまで高める計画という。

 

その他、カナダの国家エネルギー委員会(NEB)は9月11日、スペインのエネルギー大手であるレプソルに加ニューブラウンズウィック州のカナポート液化天然ガス(LNG)ターミナルからのLNG輸出を認可した。

 

9月21日には、仏トタルが、加アルバータ州北部のフォート・ヒルズ・オイルサンド(油砂)プロジェクトの権益10%を加サンコア・エナジーに売却したと発表。売却額は約2億3,000万ドル。フォート・ヒルズの生産能力は日量18万バレルで、2017年第4四半期の生産開始を目指す。

 

また、コノコフィリップスが、カナダ西部にある自社資産をカナディアン・ナチュラル・リソーシズなど複数企業に売却する予定との情報が伝わった(9月22日付のサイト『アップストリーム』)。

2015.10.13