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中国=英仏で原発ビジネスを推進、国内では内陸原発を来年再開か

2015.11.24

中国が原子力発電ビジネスで攻勢をかけている。今秋、英国を訪問した習近平国家主席が、当地の原発ビジネスに対する投資案件で合意したほか、11月初旬には中国国営企業が仏原子力大手のアレバに資本参加するなど、包括的な関係強化で一致した。他方、2015年まで内陸部に原発を建設しないとしてきた中国が来年以降、方針を転換するとの見方が出ている。

 2015年10月19日から23日まで、英国を公式訪問した習主席は、デービィッド・キャメロン英首相と会談し、英国の原発事業に数十億ドル規模の投資を実施することで合意した。中国による先進国への原発投資が初のケースとなっただけに、欧米などのメディアが大々的に報じた。

 報道によると、仏電力公社(EDF)が英国の南西部で運営するヒンクリー・ポイント原発計画(総額180億ポンド)に、国営の中国広核集団(CGN)が60億ポンドを投資。また、EDFが英国東部のサイズウェルに建設する加圧水型原子炉(EPR)2基について、CGNが20%出資することも決定した。その他、英国東部のブラッドウェルに建設予定の原発に、CGNが全体の3分2を出資する。この原発は、中国企業の設計によるという。

 他方、アレバは11月2日、中国核工業集団(CNNC)と資本関係を締結することで合意した。訪中したフランソワ・オランド仏大統領と習主席が立ち会いのもと、覚書(MOU)に調印した。CNNCは、少数株主としてアレバに出資するほか、ウラン採掘や核燃料リサイクルといった分野でも協力関係を強化するとしている。

 ところで、中国などのメディア報道によると、中国原子力エネルギー業協会などは、9月末までに中国内陸部の原発建設に関する現地調査を実施した。調査終了後、建設を推進すべきとの報告書を作成し、中国政府に提出したそうだ。来年にも建設工事が再開するとの見方が強いという。

 2011年3月の東京電力・福島第1原発事故を受けて、中国政府は内陸部での原発建設を停止。2012年10月には、2015年までは内陸部に(原発を)建設しない方針を決定した。ただ、この間も原発関連企業が水面下で工事を続けるなど、政府の方針は有名無実化していたとの情報も伝わる。