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カナダ新首相=BC州の北部沿岸の原油タンカー航行禁止を決定

2015.11.30

 カナダでは、今年11月4日に就任したジャスティン・トルドー新首相がこのほど、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州北部沿岸での原油タンカー航行を禁止する措置を表明した。選挙公約に基づく決定とされるが、そのあおりを食うのが、加エネルギー輸送企業であるエンブリッジ(本社:カルガリー)だ。同社が推進する「ノーザン・ゲートウェイ・パイプライン」計画が頓挫する可能性が大きい。

 ノーザン・ゲートウェイ・パイプライン計画は、アルバータ州で産出されたオイルサンド原油をBC州のキティマットに送油するパイプラインの建設プロジェクトだ。建設費用は58億ドルを見込む。トルドー首相はこのほど、BC州キティマットのダグラス海峡での原油タンカーの航行禁止を決定した。11月14日付のサイト『CBCニュース』などが報じた。

 ところで、ノーザン・ゲートウェイ・パイプライン計画は、政権交代する以前からの懸案事項となっていた。BC州政府は2013年5月31日、原油漏れの際にどのような措置を講じるかについて、エンブリッジ側の説明が不十分として、これを許可しない方針を伝えてきた。

 これに対し、カナダ連邦政府やアルバータ州政府は、経済の活性化や雇用の増加につながるなどとして、この計画を支持。周辺住民や原住民からは、環境面でBC州を流れる河川や海岸線に与える影響が大きいとして(建設)反対の声が挙がっていた。先に実施された総選挙で、当時のトルドー候補は、BC州北部沿岸での原油タンカーの航行禁止を公約に掲げた。政権交代で、公約を果たしたことになる。一方、エンブリッジは現時点で、本件に関するコメントを発表していない。

 カナダでは最近、パイプライン大手であるトランスカナダが2008年に申請していた、米国とカナダをつなぐ「キーストーンXL」パイプライン建設計画に関連し、バラク・オバマ米大統領がこれを却下したばかりだ。