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バイオ燃料=印プラジがゲーボ事業に投資、ネステとボーイングが提携

バイオ燃料の開発事業をめぐる最近の事例をいくつか紹介する。インドのプラジ・インダストリーズが米バイオ燃料企業のゲーボに出資することで合意したほか、フィンランドのネステと米ボーイングが再生可能燃料の商業化に向けた取り組みで提携する。また、デュポンやウガンダの製糖会社がそれぞれ、バイオ関連の燃料プラントを立ち上げるなど、新たな動きが注目される。

 米ゲーボは11月9日、プラジ・インダストリーズが、ゲーボのバイオ燃料の開発事業、ライセンシング事業に出資することで合意したと発表した。出資額は公表していない。プラジは今後、サトウキビやキャッサバ、イネ、ビート(甜菜)を原料とするバイオ燃料の開発に乗り出す。一方、ゲーボは非食用穀物などからバイオ燃料を抽出する技術を有している。両社が協力関係を強化することで、相乗効果が期待される。

 ネステは11月4日、ボーイングと共同で再生可能燃料の商業化に向けた取り組みで合意したと発表。両社は今後、高凝固点(hfp)の再生可能燃料で、世界最大の標準化団体であるASTMインターナショナルからの認証取得を目指す。ボーイングは2014年、ネステが開発したhfp燃料を15%配合した燃料で、テスト飛行を実施、品質や性能に問題がないことを実証済みという。

 他方、米化学大手のデュポンは10月末、米アリゾナ州に大型セルロース系エタノールプラントを開設した。このプラントでは、トウモロコシ藁を原料にして年間3,000万ガロンの製造能力を有する。バイオ燃料開発に関連し、デュポンは、米エネルギー省(DOE)に属する国立再生可能エネルギー研究所(NREL)と共同で、製造プラントの建設計画を2000年代初めから進めてきたという。

 その他、アフリカでは、ウガンダ最大の製糖会社カキラ・シュガー・ワークスが、バイオエタノールの商業生産を開始する。11月5日付のサイト『バイオフューエルズ・ダイジェスト』によると、バイオエタノールのプラント(製造能力は日量6キロリットル)を新設し、2016年7月末までに商業生産を開始する予定だ。投資額は3,600万ドル。建設工事を16年6月末までに終え、その後、試運転に入る見通しという

2015.12.02