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シェール開発=パキスタンが埋蔵量を上方修正、アルゼンチンは生産倍増

シェール資源量評価をめぐり、パキスタンでこのほど、ガスやオイルの埋蔵量が大幅に上方修正されたほか、南米アルゼンチンでは、ネウケン州ヴァカ・ムエルタ埋蔵層での生産量が2018年までに倍増するとの予測が出ている。

 

パキスタン政府は、米国際開発庁(USAID)の支援を得て、シェールオイル・ガス埋蔵量についての調査を実施してきた。その結果、推定埋蔵量がこのほど、シェールガスで10,159兆立方フィート、シェールオイルで2兆3,000億バレルであったことが判明したという。11月20日付のサイト『ARYニュース』が伝えた。

 

米エネルギー情報局(EIA)は2011年4月、パキスタンにおけるシェールガスの資源量評価で、ガスの推定埋蔵量を206兆立方フィートと公表。2013年6月には、586兆立方フィート、技術的な回収可能量を105兆立方フィートとしていた。また、シェールオイルは推定埋蔵量を2,270億バレル、技術的な回収可能量を91億バレルとしていた。今回、パキスタン政府によって公表された数字は、いずれもEIAの予測を大幅に上回る結果となった。

 

一方、アルゼンチンでは、大規模なシェールガス・オイル埋蔵層として知られるヴァカ・ムエルタでの生産量が、2018年までに倍増するとの見通しが出ている。これは、英調査会社ウッド・マッケンジーの最新調査で判明したそうだ。

 

それによると、2016年のシェール生産量は前年比で10%増加する見通しだ。ヴァカ・ムエルタにおける代表的な水平掘削井ロマ・カンパナ・ブロックによる初期30日間の平均生産量は現在、原油換算で日量646バレルという。2014年は同443バレルだった。

 

ところで、アルゼンチンではこのほど、大統領選の決選投票があり、野党候補のマウリシオ・マクリ氏(ブエノスアイレス市長)が勝利した。同氏が次期大統領に就任することで、これまでの保護主義的な経済政策が大幅に転換され、エネルギー分野でもシェール開発に弾みが付くとの見方が広がっているという。

2015.12.09