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バイオ燃料=バイオエネがランザテックと提携、DOEは藻類燃料で助成

バイオ燃料をめぐる企業間の開発競争が熾烈だ。本特集記事(2016年1月19日付)で米国内での動きを取り上げたが、さらに新しい情報が伝わっている。今回は、そのうちのいくつかを紹介する。

 

仏バイオ企業のグローバル・バイオエナジーズと、バイオベンチャーの米ランザテック(イリノイ州)は、再生可能イソブテンの原料開発で提携する。 1月11日に発表されたニュース・リリースによると、バイオエナジーズは発酵法と呼ばれる手法で、糖からイソブテンを製造する菌を開発する。一方、ランザ テックは、水素(H2)などからケミカル・プロダクトをつくり出す技術を開発している。

 

独立系石油会社の米テソロ(テキサス州)は、バイオマス由来のバイオクルード(バイオ原油)の処理量を拡大する計画だ。バイオ原油と石油系の原料を混ぜ合わせることで、製油所の精製プロセスで炭素強度を低下させることが可能となり、低炭素の燃料を供給することができるようになるそうだ。1月20日、テソロが発表した。

 

他方、穀物メジャーのアーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(ADM)は1月19日、デュポン・インダストリアル・バイオサイエンスと共同で、果 糖からフランジカルボン酸メチルエステル(FDME)の製造方法を開発したと発表した。FDMEは、基礎分子12種類のうちの1種で、高純度の派生物質。 これまで、高コスト構造が課題となっていたが、低コスト生産方法によって、投資コストの低減につながるとしている。

 

ところで、米エネルギー省(DOE)は1月下旬、藻類を利用したバイオ燃料の生産性を向上させるため、この研究に1,500万ドルを助成することを決めた。DOEは藻類バイオ燃料を年間平均で、1エーカー当たり3,700ガロンの収量を目指しているという。

2016.02.09