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電力:7月11~15日:スポット価格は軟調推移、調達の動きは活発化

7月11日~15日 受渡の電力スポット価格は、東西ともに前週比で下落した。前週に日本列島を襲った猛暑も一服し、全国的に比較的過ごしやすい気温となったことや、雨の影響 で水力発電比率が高まったこと、火力供給力に一段と厚みを増したことなど、潤沢な売りが投入されたことで、スポット価格も下押す動きとなった。

JEPXでは、引き続き調達の動きが活発化し、11日受渡の約定量は7,250万5,500kWhと過去最高を更新。その後も、12日受渡で7,089万7,500kWh、13日受渡で7,015万2,500kWhと連日で、7,000万を超えた。価格が下落したことで経済性見合いの買いが伸びたこと、さらに曇天の日が続いたことで太陽光発電の不足分を補う動きが強まったことも、約定量増加の要因となった。

JEPXの先渡市場では、週間昼間型(平日8時~18時受渡)の7月16日~22日受渡で、3件の約定が確認された。約定量はいずれも5MWとなり、価格は10.50円、10.60円、8.90円だった。足元のスポット価格と比べると、割安感が強い価格水準となった。

また、7月12日からインバランス料金を算定する上でベースとなるα値の公表が開始された。まずは7月分からの公表となり、12日には1日~7日受渡分の速報値が公表された。受渡日の5日後に公表される仕組みで、8日受渡分は13日に、9日受渡分は14日に、10日受渡分は15日にそれぞれ公表された。なお、遅れている4月分は7月末、5月分は8月中下旬、6月分は9月以降を目途に確報値が公表される予定で、4月から6月分については速報値は公表されない。

 

7月18日~22日 の動向として、スポット価格は安定的に推移する見込み。火力発電設備は、引き続き定検明けの設備が増える予定となっており、スポット市場への安定的な売り 札が見込めそうだ。ただし、天気は晴れと曇天が数日の周期で変わる予報となっている。したがって、一定の太陽光発電量は期待できそうだが、安定的に供給力 が見込めるといった状況にはならない見込みで、太陽光の不足分を調達する動きは続きそうだ。

 

Rim電力スポット価格(Rim Index)・24時間(中心値)
11日 12日 13日 14日 15日
東日本 9.31 9.31 10.52 11.20 9.04
西日本 9.06 8.60 9.61 8.83 7.86
注:日付は受渡日
単位は円
日本卸電力取引所スポット価格(システムプライス)
11日 12日 13日 14日 15日
24時間
平均
9.20 8.89 9.51 9.68 8.10
注:日付は受渡日
単位は円
2016.07.19