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電力:6月15日~19日:スポット価格は軟調、水力増加や火力の定検明けなどで

 6月15日~22日受渡の電力スポット価格は、軟調に推移した。西日本中心に雨や曇の天気が続き、太陽光発電が期待できない中でも、価格は上昇に転じることはなく、下落基調が続いた。断続的な雨の影響で水力発電量が潤沢となったほか、定期検査や補修などで停止していた石炭火力発電設備が再開し始めたことで、太陽光発電が期待できない中でも発電コストを抑制する効果があったことが要因。さらに、18日と19日は気温も低下したため、昼間の冷房需要が減少し、昼間価格の上値が抑えられる材料となった。

 火力発電設備の動向として、九州電力では苓北石炭火力発電所1号機(定格出力70万kW)でボイラーの蒸気漏洩が確認されたため、18日8時30分に運転を停止した。同機の停止を受け、同社は18日のJPEXの時間前市場で70万kWの電力を調達し、不足分を補った。19日には、待機停止中だった苅田石油火力新2号機(37万5,000kW)をはじめ、3月29日から6月25日の予定で定検中の苓北石炭火力2号機(70万kW)の試運転も行い、苓北1号機の減少分を補った。

 6月22日~26日受渡では、動意に乏しい展開が続きそう。週前半は晴れ間が期待できるほか、気温も30度前後まで上昇する地域も多くなり、冷房需要の増加を太陽光発電を組み合わせて対応することが可能になりそう。さらに、定検明けの火力発電設備が一段と増えるため、供給力はさらに安定的となり、スポット価格は上値の重い展開になることが予想される。

2015.06.22