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電力:7月20~24日:東日本の価格上昇が顕著に、気温上昇による需要増加に連動

7月20日~24日受渡の電力スポット価格は、東日本の価格上昇が顕著な展開となった。祝日だった20日を除くと、東日本の昼間価格は連日20円台以上のコマが並ぶ展開となり、21日と22日には高値で42円台をつけた。23日と24日は40円台という飛び抜けた価格こそつけなかったものの、9時~17時に20円台で推移するなど、日中の価格上昇が目立った。

これは、気温上昇に連動した動きとなり、急激な冷房需要の増加が警戒されたもので、価格にストレートに反映した格好だ。昼間の売りが減少したことで売値水準が上昇、新電力を中心とした買い手は需要増加に伴う供給不足の懸念から、買いを優先させたことで22円台でも積極的に手当てに動いたとみられる。

 

東日本の価格上昇について、新電力の多くは「インバランス見合いで考慮すれば仕方がない」との見解を示しながらも、20円台以上が複数コマで居並ぶことは「想定外」としており、調達コストの負担も徐々に重くなってきているようだ。夏の間、こうした価格が続くとみている向きは皆無ながらも、「上振れのタイミングが例年より早く、長く続いている印象」(新電力の市場関係者)、との声も聞かれた。

 

7月27日~31日受渡についても、足元の価格水準が続く見通し。27日以降の最高気温は、北海道を除く地域で30度以上となり、東京や名古屋、大阪などの大都市圏は34度~35度に達する見通しとなっている。大手電力などの売り手は、安定供給を優先するため、スポット向けの売りを抑制する可能性が高い。一方、もともと供給力に欠く新電力は、需要増加に伴う供給不足によるインバランスを防ぐため、足元の価格水準であれば積極的に手当てに動く。したがって、価格が大きく下がることはないとみられ、東日本における昼間の20円台という水準は続く可能性が高い。

 

RIM電力スポット価格・24時間(中心値)
20日 21日 22日 23日 24日
東日本 13.05 16.54 15.08 13.95 13.92
西日本 10.43 11.72 12.01 11.11 10.91
注:日付は受渡日   単位は円
日本卸電力取引所スポット価格(システムプライス)
20日 21日 22日 23日 24日
24時間 平均 10.80 12.17 12.52 11.87 11.43
注:日付は受渡日   単位は円

 

2015.07.29